
筋トレ道場・イメージ
逆立ち腕立て伏せは自重トレーニングの中でも最強クラスの筋トレとして知られていますが、その難易度から「できる人・できない人」の差がはっきり分かれます。そのため、「逆立ち腕立て伏せの効果はどれほどなのか」「毎日10回できるようになるにはどうすればいいのか」など、疑問を感じる方も多いでしょう。また、大胸筋への効果はそれほど高くないとも言われますが、懸垂と組み合わせることで、背筋を含めた上半身全体をバランスよく鍛えることが可能です。この記事では、逆立ち腕立て伏せのメリット・デメリットを含めて、具体的な効果や正しい練習法について詳しく解説していきます。
記事のポイント
- 鍛えられる筋肉と具体的な効果
- 通常の腕立て伏せとの難易度の違い
- 毎日続けることで得られる効果
- メリット・デメリットと注意点
逆立ち腕立て伏せの効果と鍛えられる筋肉
逆立ち腕立て伏せは、通常の腕立て伏せよりも負荷が高く、肩や腕、体幹を集中的に鍛えられるトレーニングとして人気があります。ただ、難易度が高いため「どこの筋肉に効くの?」「本当に効果があるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。そこで今回は、逆立ち腕立て伏せの効果や鍛えられる筋肉について詳しく解説します。正しいフォームや注意点、メリット・デメリットも合わせて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 「大胸筋」への効果はどれくらい?
- 「背筋」や体幹にも効くって本当?
- 「懸垂」との組み合わせが効果的な理由
- 「毎日続けるとどんな効果があるの?」を解説
- 「メリット デメリットは?」
「大胸筋」への効果はどれくらい?

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逆立ち腕立て伏せは、主に肩や腕を鍛えるトレーニングとして有名ですが、「大胸筋には効かないの?」と疑問に思う方も多いかもしれません。結論として、逆立ち腕立て伏せにおいて大胸筋への刺激はそれほど大きくありません。通常の腕立て伏せが身体を水平に押し出す動作をするため、大胸筋への刺激が大きいのに対し、逆立ち腕立て伏せは垂直方向に押し上げる動きのため、大胸筋の関与が少ないのです。
ただし、完全に大胸筋に効果がないわけではありません。体のバランスを取るため、動作の補助的に大胸筋上部(胸の上側)には一定の負荷がかかります。例えば、逆立ち腕立て伏せを行った翌日に胸の上部に軽い筋肉痛を感じることがあるのは、このためです。しかし、胸を大きくしたい、または胸筋を集中的に鍛えたい場合には、ベンチプレスや通常の腕立て伏せを中心に取り入れ、逆立ち腕立て伏せを肩や腕の補助種目として行うことをおすすめします。
「背筋」や体幹にも効くって本当?

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逆立ち腕立て伏せをすると、肩や腕だけではなく、背筋や体幹にも非常に効果的です。なぜなら、逆立ちの姿勢を維持するためには全身の筋肉を使ってバランスを取る必要があるからです。特に背筋では、僧帽筋(首の下から背中上部)や広背筋(背中の側面から腰にかけて)が働き、体を安定させるのに役立っています。また、背骨の周囲を支える脊柱起立筋も逆立ち姿勢の維持に不可欠なため、背筋の強化や姿勢の改善につながります。
さらに、逆立ちをすることで腹筋(特に腹直筋や腹斜筋)も緊張状態となり、体幹全体が安定します。このように逆立ち腕立て伏せは、肩や腕だけでなく、背中や腹筋といった全身の筋肉にも総合的に効果があるトレーニングと言えるでしょう。
「懸垂」との組み合わせが効果的な理由

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逆立ち腕立て伏せと懸垂を組み合わせて行うと、上半身をより効率よく鍛えることができます。この理由は、逆立ち腕立て伏せと懸垂がそれぞれ異なる筋肉群をターゲットとしているからです。
具体的には、逆立ち腕立て伏せは「押す動き」で三角筋や上腕三頭筋、肩周りを鍛える種目です。一方で懸垂は「引く」動作が中心のため、広背筋や上腕二頭筋といった背面の筋肉を主に鍛えます。
このように、「押す」運動と「引く」運動をバランスよく組み合わせることで、体の前面と背面を偏りなく鍛えられ、怪我のリスクを減らすことが可能です。また、相互の種目で鍛える筋肉群が異なるため、片方のトレーニングをしている間にもう片方の筋肉を休ませることができ、筋肉の回復効率も上がります。その結果、効率的な筋肉成長や基礎代謝向上に役立ち、バランスの良い理想的な体型へと近づくことができるでしょう。
「毎日続けるとどんな効果があるの?」を解説

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逆立ち腕立て伏せを毎日続けると、まず肩周りや上腕三頭筋の筋肉量が確実に増えます。初めは自分の体重を支えるだけでも難しく感じるかもしれませんが、継続して取り組むことで徐々に筋力と筋持久力が向上し、安定した倒立姿勢を取れるようになります。特に肩(三角筋)は、普段の生活ではなかなか使われない筋肉であるため、短期間でも見た目が劇的に変化することが多く、肩幅が広く立体的な体型を作れるのが魅力です。
また、逆立ち姿勢を維持するためには体幹を常に緊張させる必要があり、毎日の習慣にすると自然と体幹部が引き締まります。腹筋だけでなく背筋や臀筋も刺激されるため、全身のバランス感覚が高まり、姿勢改善や腰痛予防にもつながります。さらに、倒立を習慣にすると血液やリンパの循環が促され、むくみや疲労回復の面でも効果を感じやすいでしょう。
ただし、毎日無理をすると関節や筋肉に負担がかかり、ケガのリスクが高まるため、軽い筋肉痛や疲労感がある場合は、負荷や回数を調整する必要があります。慣れてきたら徐々に回数を増やしたり、バリエーションを取り入れたりすると、さらに効果を実感しやすくなります。毎日少しずつでも継続することで、身体の変化を確実に感じられるのが逆立ち腕立て伏せの大きなメリットと言えるでしょう。
逆立ち腕立て伏せ自体の消費カロリーは決して高くありませんが、毎日継続することで筋肉量が増え、基礎代謝が向上します。その結果、痩せやすい体質へと変化するのです。ただし、無理をするとケガにつながるため、負荷の調整や休息日を設けることが重要です。(参考:筋トレのメニュー別消費カロリー|MediPalette」。
「メリット デメリットは?」

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逆立ち腕立て伏せのメリットは、短時間で高い強度のトレーニングができ、効率よく肩や腕、体幹を鍛えられることです。器具を使わずに自宅で自分の体重だけで取り組めるため、特別な道具を買い揃える必要もありません。さらに、通常の腕立て伏せよりも負荷が高いため、トレーニングの効率も良く、短時間でしっかりとした筋肉への刺激が得られます。肩を中心にバランスの良い筋肉をつけられることに加え、逆立ちの姿勢を取ること自体がバランス感覚や全身の協調性を高めることにつながります。
一方で、デメリットとして挙げられるのはその難易度の高さです。初めて挑戦する人にとっては、まず逆立ち姿勢を取るだけでも難しく、特に筋力が不足しているとケガをする可能性もあります。また、逆立ち状態では頭に血液が集中しやすく、体質によっては頭痛やめまいを感じることもあるでしょう。初心者のうちは壁を利用した安全な方法から徐々に慣れていく必要があります。
さらに、関節への負担も無視できません。特に肩や手首、肘には体重の負荷が集中し、フォームを間違えると関節を痛めてしまうリスクがあります。これらのデメリットを避けるためには、正しいフォームをしっかり身に付けること、ウォームアップを入念に行うこと、そして無理をせず段階的にトレーニングを進めることが重要です。メリットを活かしつつデメリットを上手に回避することで、安全かつ効果的に逆立ち腕立て伏せを取り入れることができます。
逆立ち 腕立て伏せ 効果|難易度と継続のポイント
逆立ち腕立て伏せは効果の高いトレーニングですが、実際にやってみるとその難易度の高さに驚く人も多いのではないでしょうか。「筋トレ初心者でも本当にできるのか」「どうすれば継続できるのか」と不安に思う方も少なくありません。ここでは、逆立ち腕立て伏せの難易度や効果を出すために必要な継続のポイントについて、詳しくお伝えしていきます。安全に取り組み、効果的に鍛えられる方法を見ていきましょう。
- 「10回」できるようになるまでの練習法
- 「毎日続けるとどんな効果があるの?」を解説
- 「メリット デメリットは?」注意点も知ろう
- 「メリット デメリットは?」初心者と上級者で違う?
「10回」できるようになるまでの練習法

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逆立ち腕立て伏せを10回連続で行えるようになるには、段階的に負荷を上げていく練習法が最も効果的です。なぜなら、いきなり逆立ち腕立て伏せを始めると筋力不足やバランス感覚が追いつかず、ケガのリスクが高まるためです。そこでまず、初心者は壁倒立から始めて、徐々に身体を慣らしていく方法がおすすめです。
具体的には、最初に壁を利用して逆立ちの状態をキープする練習を行いましょう。例えば、壁に向かって倒立姿勢を20秒間維持できるようになるまで毎日取り組みます。この時に重要なのが、手の位置を肩幅程度に保ち、体幹(お腹や腰)をしっかり引き締めることです。この姿勢を楽に20秒以上キープできるようになったら、次のステップとして、軽く肘を曲げる「ハーフレンジ逆立ち腕立て伏せ」に進みましょう。
ハーフレンジ逆立ち腕立て伏せは、壁倒立をしながら肘を軽く曲げ伸ばしすることで、肩や腕の筋力を徐々につけていきます。最初は浅い曲げ伸ばしから始め、徐々に頭が床に近づく深さまで動作範囲を広げていきます。この段階で少なくとも5~8回を連続して行えるようになったら、いよいよフルレンジ(頭を床近くまで下ろす)の逆立ち腕立て伏せに挑戦しましょう。
フルレンジの動作が難しい場合は、「ネガティブ動作(ゆっくり下ろす動きだけ)」を行うことで筋力を養うのも有効です。例えば、ゆっくりと3~5秒かけて頭を床につけ、その後は足を降ろしてしまう練習を何度も繰り返す方法があります。この方法で筋力やバランス感覚を養い、徐々に回数を増やしていけば、最終的に10回連続で逆立ち腕立て伏せができるようになります。無理せず焦らず、段階を踏んで取り組むのが成功への近道です。
「毎日続けるとどんな効果があるの?」を解説

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逆立ち腕立て伏せを毎日続けると、体にさまざまな効果が現れます。まず、明らかな効果として挙げられるのは、肩周りの筋肉(三角筋)と腕(特に上腕三頭筋)がしっかり鍛えられることです。通常の腕立て伏せと比べても強度が高いため、日々繰り返すことで短期間で見た目にも変化が感じられ、肩が引き締まって逞しいシルエットになります。
また、体幹や背筋も同時に鍛えられるため、姿勢が改善するという嬉しい効果も期待できます。日常生活の中で姿勢が悪くなりがちな方や、猫背が気になる方には特におすすめのトレーニングと言えるでしょう。逆立ち姿勢で腹筋や背筋を常に緊張させることで、自然と腹筋が引き締まり、ウエスト周りがすっきりしたり、腰痛予防にもつながったりします。
一方、毎日継続することによるデメリットもあります。それは関節や腱への負荷が大きくなり過ぎる場合があるという点です。筋肉は回復に時間が必要なため、疲労が蓄積するとケガにつながる恐れがあります。筋肉痛や関節の痛みを感じる場合は、負荷を調整したり休息日を設けたりする工夫が必要です。
少なくとも、最初の数週間は無理せず隔日や軽めのメニューを交えて続けることを推奨します。徐々に体が慣れていけば、毎日のトレーニングによって筋力がアップし、より健康的で引き締まった体型へ近づくことができるでしょう。
「メリット デメリットは?」注意点も知ろう

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逆立ち腕立て伏せのメリットは、高負荷のトレーニングを器具なしで手軽にできる点です。特に肩(三角筋)や腕(上腕三頭筋)を短時間で効率よく鍛えることが可能であり、普通の腕立て伏せに比べて筋力アップのスピードも早いと言われています。また、逆立ち姿勢は全身の筋肉を使うため、体幹やバランス感覚も同時に強化できるのが魅力的です。
ただしデメリットとして、難易度の高さと怪我のリスクが挙げられます。特に初心者の場合、逆立ち自体が難しく、無理をすると転倒や関節損傷のリスクがあります。さらに逆立ち中は頭に血がのぼることで、気分が悪くなったり吐き気を感じたりする場合もあるため、特に初めて挑戦する方は注意が必要です。
注意点としては、逆立ち腕立て伏せを行う前に十分な準備運動を欠かさないことが重要です。手首、肩、肘の関節を軽くほぐし、筋肉を温めることで怪我のリスクを大幅に減らすことができます。また、壁やクッションを活用することで、転倒した際の安全性も高まります。(参考:プッシュアップバー https://amzn.to/43uWkzr)
つまり、逆立ち腕立て伏せはメリットが多い反面、難易度や安全面でデメリットもあるため、自分の体調や筋力に応じて段階を踏んで練習することが重要です。安全に気を配りながら取り入れることで、確かな効果を実感できるでしょう。
「メリット デメリットは?」初心者と上級者で違う?

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逆立ち腕立て伏せのメリットとデメリットは、初心者と上級者とでは明確に異なります。初心者の場合、メリットとして最も大きいのは、短期間で肩や腕、体幹をバランスよく強化できる点です。普段のトレーニングでは鍛えにくい肩の筋肉(三角筋)や腕の筋肉(上腕三頭筋)に大きな負荷がかかるため、数回行っただけでもしっかりと筋肉に刺激が入ります。また、倒立姿勢を維持するだけでも体幹が鍛えられるので、姿勢の改善や基礎代謝アップなど、健康面のメリットも感じやすいでしょう。
ただし初心者の場合、逆立ちの姿勢を取ること自体が難しく、それがデメリットになります。具体的には、倒立姿勢でのバランスが取りづらいため、転倒してケガをするリスクが高まります。さらに、肩関節や手首の筋力が不十分なまま無理をすると関節を痛める恐れがあります。このため初心者は最初からフルレンジの動きを目指すのではなく、まずは壁を利用して安全を確保しながら少しずつ練習する必要があります。
一方、上級者にとってのメリットは、通常の腕立て伏せでは感じられなくなった筋肉への負荷を再び高めることができる点にあります。自重トレーニングでありながら高い負荷を与えられるため、ウェイトを使用しないでも効率的に筋力や筋持久力のアップが可能です。一方、上級者が感じるデメリットは、高強度ゆえに継続的な練習が筋肉や関節に負担をかける可能性があることです。例えば毎日高強度で実施すると、関節や筋肉の慢性的な痛みを招く恐れもあります。上級者の場合は、定期的な休息日や他のトレーニング種目との組み合わせを取り入れて、バランスよく行うことが推奨されます。
初心者と上級者、それぞれの段階に応じたメリットとデメリットを理解し、安全に効果を出す工夫をしていくことが大切です。
「できる・できない」の差はどこで生まれる?

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逆立ち腕立て伏せができる人とできない人の差は、筋力やバランス感覚、そして適切なフォームの習得度合いにあります。特に、初めて逆立ち腕立て伏せに挑戦する方の場合、多くは肩や腕の筋力が不足しているために身体を支えられず、すぐに崩れてしまうことが多いでしょう。このとき必要なのは、肩(三角筋)と上腕三頭筋の筋力を段階的に鍛えていくことです。筋力が足りないまま無理にトライすると、転倒や怪我につながるため、まずはパイクプッシュアップ(腰を高く持ち上げて腕立て伏せをする方法)など、逆立ち腕立て伏せに近い動きをする準備運動から取り組むことをおすすめします。
また、バランス感覚も「できる・できない」を左右する重要なポイントです。逆立ち姿勢を安定して維持するには、手首や指先を使った細かな重心調整が欠かせません。バランス感覚を養うには、まず壁を使った倒立姿勢の練習を継続し、少しずつ身体に倒立の感覚を染み込ませていく必要があります。このとき、腹筋や背筋など体幹部を意識して引き締めることも重要です。
フォームを正しく理解しないまま挑戦してしまうことも、「できない」を生み出す原因の一つです。肘を開きすぎたり、腰が反ったりしていると、身体が安定せず、筋力があっても効果的に動作を行えません。逆に、できる人は常に正しいフォームを意識しながら、少しずつ強度や回数を上げていく練習をしているのです。
このように、逆立ち腕立て伏せの「できる・できない」の差を生むのは筋力、バランス感覚、フォームの3つの要素です。焦らず段階的にトレーニングを進め、これらの要素をバランスよく向上させていけば、誰でも確実にできるようになっていきます。
逆立ち腕立て伏せの効果についての総括
- 逆立ち腕立て伏せは肩(三角筋)を集中的に鍛える種目
- 大胸筋への効果は限定的で、主に大胸筋上部に効く
- 肩(三角筋)以外にも上腕三頭筋に強い刺激を与える
- 背筋(僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋)の強化に効果的
- 体幹部(腹直筋・腹斜筋)の引き締めと姿勢改善に効果がある
- 懸垂と併用すると「押す筋肉」と「引く筋肉」をバランスよく鍛えられる
- 筋力不足の初心者はパイクプッシュアップから始めるべき
- 毎日続けると短期間で肩幅や腕回りの筋肉が目立つようになる
- 継続すると基礎代謝が高まり、痩せやすい体になる
- 血流改善やむくみ解消にも効果がある
- バランス感覚と全身の筋肉協調性が向上する
- 難易度が高く、初心者は転倒や関節損傷のリスクがある
- 壁やクッションを使って安全対策を取る必要がある
- 懸垂と組み合わせることで筋肉の回復効率が高まる
- 難易度が高いため初心者と上級者で得られるメリットは異なる